【ネタバレなし】宮部みゆき「過ぎ去りし王国の城」絵の世界へ

2020年5月21日木曜日

t f B! P L
宮部みゆき「過ぎ去りし王国の城」

宮部みゆきさんの書く本には、時代もの、現代ミステリー、推理小説など様々ありますが、今回紹介する「過ぎ去りし王国の城」はファンタジー小説です。
ファンタジーといっても宮部みゆきさんが書く文章にはとても現実味があり「本当に起こりそうだ」と思ってしまいます。また、ミステリー要素も含んでいるので最後まで飽きることなく読むことができます。
それでは早速ネタバレなしで紹介していきます!!



1.あらすじ

中学3年の尾垣真はおつかいで訪れた銀行で、中世ヨーロッパの古城の絵を拾い、家に持ち帰る。なんとこの絵は、分身(アバター)を描き込むことで絵の中に入ることができる特殊な絵だった。そのこと知った真は、同級生で美術部員の珠美に絵の中に入るための分身を描いてもらう。そして、絵の世界にいたのは、塔に閉じ込められたひとりの少女だった。少女は誰なのか。何故この世界は描かれたのか。少女は10年前に現実の世界で起きた失踪事件と関係があることが分かり…

2.注目ポイント

  • 絵の中の世界を誰が作ったのか 
  • 中学生が抱える問題
  • 絵の中の探索 
  • 未来のある終わり方

3.読んでみて

絵の世界に入り込める、さらに絵の中で探索もできる。
読んでいてワクワクするしかありませんよね。これだけでもう物語に引き込まれますよね。この小説も毎度のことながら没頭して最後まで一気に読んでしまいました。

実は、宮部みゆきさんはものすごくゲーマーです。だからこそ、アバターを登場させるあたりはゲームの感覚に近いのかもしれません。そういう観点から物語を読むと、「ブレイブ・ストーリー」(2003年・著:宮部みゆき)まではさすがにいかないけれど、ゲーム性はこの小説にも少しあるな、と思いました。

この本は、絵の中の世界と、現実の世界、二つの時間と空間を扱う物語です。二つの時空間を扱う物語だと、どうしてもまとまりのなさや無理やりさを感じてしまうものもあります。しかし、宮部みゆきさんはとにかく描写が丁寧なため、このような物語でもすっきりとした道筋で、読者が混乱することなく読み進めることができます。さすが宮部さんだな、と思わされるクオリティの高さです。

また、現実世界の描写はとてもシビアで、中学生が抱える様々な問題も出てきます。決してただただ平和な気持ちで読み終われるような単純な作品ではありません。読みながら、読んだ後もいろいろ考えさせられます。

まだ読んだことのない方は、ぜひ読んでみてください。



このブログを検索

自己紹介

自分の写真
兵庫県出身の20代OL。 映画や本について、日々の暮らしのこと、気ままに好きなことを書いています。

カテゴリー

ブログ アーカイブ

リンク

ランキング参加中です

連絡フォーム

名前

メール *

メッセージ *

QooQ