1.あらすじ
住宅地にある建設現場で男性の遺体が発見される。
殺された男性は妻子を持つ普通のサラリーマンだったが、調べていくうちにネット上で「疑似家族」を作っていたことが分かる。
何か事件と関りがあるのか…?果たして犯人は誰なのか…
ネット上の「疑似家族」って何ですかね~気になりますね~
2.注目ポイント
1「R.P.G」の本当の意味
2 インターネット上での人間関係のあり方
3 取調室に入ってからの怒涛の展開(←ここからもう読む手が止まらない)
3.読んでみて
ネット上の「疑似家族」なんてそんなことする人いる?って最初は思いました。この本が出版された頃は、まだインターネットが普及したばかりなので、その時代に読んだ人は今よりさらに違和感があったと思います。しかし、読んでいるとそんな違和感は忘れてしまいます。そこが宮部みゆきのすごいところです。
「本当にこんなこと/事件が起こりそう」と思わせる力がものすごく強いです。リアリティの出し方が巧いんですよね。
冒頭は事件の概要が淡々と進んでいくだけなので正直物足りなさはありましたが、中盤から終盤にかけてものすごく盛り上がってきます。ここまでくるともう読む手を止められません。一気に最後まで駆け抜けました。そして、終盤にタイトル「R.P.G」の意味がわかったときは「やられた!」と思いました。
この本のレビューを読んでいると、「犯人が分かりやすかった」という人と「最後まで騙されていた」という人は半々くらいでした。犯人探し、というよりも犯人を探し出すまでの過程にいろいろ仕掛けがあるというか、そこがミソの小説だな、と思いました。
かく言う私は全然わかりませんでしたけど(笑)最後まで騙され続けました(笑)
実際どれだけやりとりをしてもどこか現実じゃないようなネット関係、登場人物それぞれの問題性、程よい緊張感。家族について、インターネットのあり方について、様々なことを考えさせられる一冊です。
まだ読んだことのない方は、ぜひ読んでみて下さい!
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